ハチミツがたくさん採れる春になりました。
今年も桜の下は多くの人々で賑わっています🌸
そんな季節を迎える頃、ミツバチの巣箱には隔王板を設置します。
隔王板とは読んで字のごとく、女王蜂を隔てるための板で、
巣箱の上の段と下の段を仕切ります。
下の段に女王蜂がおり、卵もハチミツもある状態となります。
一方、上の段には、隔王板のおかげで女王蜂が入ってこられないため、
ハチミツを貯めるだけのスペースとなります。
これによって、ハチミツのみの巣枠(※1)ができることで、
遠心分離器でハチミツを搾りやすくなります。
さて、この隔王板ですが、
働きバチがギリギリ通り抜けられる大きさの格子状になっています。
そのため、女王蜂のいるスペースに
働き蜂が花粉や蜜を運び込むことができるのです。
また、隔王板は時々人の手によって手入れをする必要があります。
隔王板についた蜜蝋(※2)をはがす作業の際に無理矢理はがすと、
格子の隙間が広がったり歪んだりし、女王蜂が通れてしまうので、
手入れする際には、丁寧に扱うように気を付けたいです。
ちなみに、その手入れする器具を「隔王板掃除機」と呼ぶそうです。
あくまでもこの隔王板は、春や夏のハチミツが多く採れる時期に設置する、
ハチミツを効率的に採るための人工の器具であり、
ミツバチ自ら作るものではありません。
咲き誇る桜を人々が見上げる中、その向こう側では、
ミツバチたちが蜜集めに励んでいることでしょう。
まもなく、ハチミツを搾り始めます。
桜ハチミツに乞うご期待‼
※1 巣枠…ハチミツを貯める、卵や幼虫を育てるための六角形の部屋が作られる枠
※2 蜜蝋(みつろう)…ミツバチが分泌する巣を構成するロウ
Melão